不規則発言の果てに
- 2023/06/04
- 21:02
80代祖母と高校生孫の会話を聞いていると、庭の植木にいる虫の話になった。虫が苦手な孫が逃げ腰になりながらどんな虫がいるのかと祖母に訊ねる。名前はわからないけどもと前置きし祖母が答えた。
「もうね、ぎょろぎょろって」
「ぎょろぎょろ・・・」
どんな想像をしているのか知らないが、ぎょろぎょろを繰り返した孫が青ざめている。虫嫌いにとって「ぎょろぎょろ」は破壊的なパワーワードである事は、同じく虫が嫌いな自分には分かる。
「ぬらぬらしてわーって」
「ひっ」
短い悲鳴を上げ絶句する孫、確かにこれはフリーズする。全く意味は分からないが、ぬらぬら と わー が想像を駆り立てる。流れるようにこんな組み合わせが口から出てくるなんて、祖母のセンスが光り輝く。しかも、両手指を口の左右でわさわささせるオマケ付き。
「まだ柔らかくてぶしゅーっ」
「・・・」
もう孫には言葉すらない。どんな質問をすればこんな答えが返ってくるのか。柔らかいは何となく想像出来るがぶしゅーって何だ。虫に何をしたんだ祖母よ。
「虫の腹は温かい」
「おろろろろ〜」
孫の精神が崩壊、吐き気が止まらず幾粒もの落涙。誰もそんな虫情報の提供は求めていない。完全な祖母の不規則発言。恐ろしい、本当に恐ろしい。虫エイリアン説に完全同意の自分にとって、虫の温もりは恐怖でしかない。
腕にたった鳥肌の粒を数えていると、突如孫が立ち上がり無言のまま何処かへ去っていった。そんなことは意に介さない祖母、鳩サブレーを必要以上に細かく割って食べていた。
虫のお腹って温かいんだ
おろろろろろ〜

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「もうね、ぎょろぎょろって」
「ぎょろぎょろ・・・」
どんな想像をしているのか知らないが、ぎょろぎょろを繰り返した孫が青ざめている。虫嫌いにとって「ぎょろぎょろ」は破壊的なパワーワードである事は、同じく虫が嫌いな自分には分かる。
「ぬらぬらしてわーって」
「ひっ」
短い悲鳴を上げ絶句する孫、確かにこれはフリーズする。全く意味は分からないが、ぬらぬら と わー が想像を駆り立てる。流れるようにこんな組み合わせが口から出てくるなんて、祖母のセンスが光り輝く。しかも、両手指を口の左右でわさわささせるオマケ付き。
「まだ柔らかくてぶしゅーっ」
「・・・」
もう孫には言葉すらない。どんな質問をすればこんな答えが返ってくるのか。柔らかいは何となく想像出来るがぶしゅーって何だ。虫に何をしたんだ祖母よ。
「虫の腹は温かい」
「おろろろろ〜」
孫の精神が崩壊、吐き気が止まらず幾粒もの落涙。誰もそんな虫情報の提供は求めていない。完全な祖母の不規則発言。恐ろしい、本当に恐ろしい。虫エイリアン説に完全同意の自分にとって、虫の温もりは恐怖でしかない。
腕にたった鳥肌の粒を数えていると、突如孫が立ち上がり無言のまま何処かへ去っていった。そんなことは意に介さない祖母、鳩サブレーを必要以上に細かく割って食べていた。
虫のお腹って温かいんだ
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